近視や遠視があると、裸眼(めがね等を使用しない状態)で物を見た時にぼやけて見えます。
幼少期に放置すると、弱視になって見え方が改善しなくなることがあります。検査を行い適切な眼鏡ならびにコンタクトレンズの処方を行います。処方箋なしに眼鏡店やインターネットで購入すると、度が合っていないものを使用する可能性があり、眼精疲労をきたすこともあるので、出来れば診察を受け処方箋を受け取ることをお勧めします。
結膜炎は目のかゆみ、充血、メヤニなどの症状が見られます。かゆみが強い場合は花粉症などのアレルギー性が疑われ、15分程度の簡易的な検査でアレルギーの有無を診断することができます。症状が強い場合は流行り目と言われるアデノウイルス感染や、細菌感染などが考えられ、いずれも点眼治療を行います。まぶたの腫れやできものができた場合は、目イボの可能性があり点眼で対応したりできものを切開したりします。
目が乾くとショボショボやゴロゴロといった症状をきたします。年齢とともにドライアイは悪化する傾向にあり、乾燥するのに逆に涙がこぼれるようになります。ご年配の方では涙が出るという症状が実は最も多い症状で点眼にて対応します。またドライアイは眼精疲労の原因としてもかなり多いと言われています。近年ドライアイに対する効果的な点眼が作られるようになり、以前より重症のドライアイ患者さんは少なくなっています。市販の点眼で症状が改善しない方は一度受診してください。
白内障は主に加齢が原因で目のかすみや視力低下をきたす疾患です。見え方に不自由を感じるようになれば手術をします。現在当院では手術を休止していますので、信頼できる医院を紹介しております。手術によってほとんどの方は見え方が良くなりますが、術後の状態は一人一人違っており感じ方も様々であるため、手術がうまくいっても少し不満を感じられる患者さんも中にはいらっしゃいます。その際は術後の状況を丁寧に説明し出来るだけ納得いただけるよう心掛けています。また術後に後発白内障が出て術後視力が低下することがありますが、その時は当院にてレーザー治療を行っております。
緑内障は失明の原因として最も多い疾患ですが、40歳以上の20人に1人は緑内障と言われるほど多い疾患です。緑内障の初期は自覚症状がないため眼科受診されずに気が付かないまま病状が進行する場合があるので、40歳を過ぎたら検査を受けることをお勧めします。
また家族性の強い疾患ですので、身内に緑内障の方がいれば注意が必要です。
治療は点眼治療が主ですが場合によってはレーザー治療や手術が必要となることがありますので、適切な時期に適切な治療を受けることが重要となります。
緑内障による視野障害のイメージ
眼底(目の奥)の黄班部(中心)に悪い血管や浮腫が生じて、視界の中心部が見にくくなる疾患です。悪化すると失明に至ることもあり近年増加傾向にあります。現在は目に注射をする治療(硝子体注射)が主体となっており、当院でも病状に応じて治療を行っております。
糖尿病の悪い状態が続くと眼底に出血が見られるようになり、さらに病状が進行すると黄班浮腫や緑内障を合併して失明する可能性がある疾患です。ある程度病状が進行するまでは自覚症状があまり出ないので放置される方がいますが、一旦病状が進行してしまうと改善が難しくなるため、糖尿病がある方は自覚症状がなくても眼科を定期受診してください。
治療は合併症予防のためのレーザー治療や、黄班浮腫に対する硝子体注射を行っております。合併症を起こすと手術が必要になる場合があります。
さかまつげがあるとチクチクとした痛みを感じます。ほとんどの眼科では悪化時にまつげを抜去することが多く、当院でも抜去することが多いですが時間が経つと再度まつげが生えてきます。そのため症状が強い場合や希望がある場合は、電気分解治療を行っております。電気分解治療は数回治療が必要になりますが根治が期待できます。麻酔が少し痛いですが根治された患者さんはかなり喜ばれます。
まぶたが時々ピクピクとすることがあると思います。多くは一過性で改善しますが改善せずにずっと続く疾患を眼瞼痙攣と言います。当院では眼瞼痙攣に対してボトックス治療を行っております。ボトックスを患部に注射しますが、効果は3か月程度なので定期的に継続する必要があります。注射には痛みを伴い患者さんにとっては少し辛そうな治療ですが、それでも痙攣が止まるので大変喜ばれており継続して治療されております。
当院では開業時に眼瞼手術のために炭酸ガスレーザーを購入いたしましたが、眼瞼の腫瘤やほくろを切除する際にも機械を使用しております。出血が少なく切開創がきれいで縫合の必要があまりなく治療後の傷が目立たないので、治療された患者さんはとても喜ばれます。目の周りのイボやほくろを意外と気にされる方は多いようで、今はそちらの治療でレーザーを使用することが多くなっています。